軍用地で相続税の節税対策 | 軍用地投資ブログ

2021年09月17日

沖縄の軍用地について徹底解説。今回は、軍用地を相続することによる相続税の節税効果についてご紹介いたします。

 

 目次

 - はじめに

 - 軍用地はなぜ節税に有効か?

 - マンション節税との比較

 - 軍用地節税における傾向

 - おわりに

 

はじめに

皆さま、こんにちは。開南コーポレーション代表の新垣です。

前回のブログでは、軍用地を売却する際の基本的なノウハウについてお話しさせていただきましたが、今回は軍用地投資による相続税の節税効果についてご紹介したいと思います。

軍用地が節税に有効であることは、これまであまり注目されてきませんでしたが、ここ数年、既存の節税手法に対する締め付けが厳しくなったせいでしょうか、節税目的で軍用地を購入されるお客様がずいぶんと増えました。

また、新型コロナウィルスの脅威が日に日に増している昨今、万が一に備えて相続準備をはじめたいというお客様からのお問合わせも多くなってきております。

ということで、今回はそのような方々のお役に立てるように、軍用地の節税効果やメリットについてお話ししていきたいと思いますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

 

軍用地はなぜ節税に有効か?

軍用地が相続税対策として注目されているのは、当然ながら現金で相続するよりも節税効果が大きいからです。では、なぜそこまで相続税評価額が非常に低いのかと言いますと、これには軍用地元来の固定資産税評価額の低さと借地権の存在が大きく影響しております。

まずはじめに軍用地の相続税評価額の算出方法について見ていきましょう。

 

軍用地の相続税評価額の算出方法。

軍用地の相続税評価額の計算式。

 

ここにある「倍率」とは、軍用地の売買時に使用する倍率のことではなく、国税庁の定める公用地用の評価倍率のことで、国税庁のホームページから確認することができます。各施設・地目ごとに乗ずる倍率が記載されているので、参考にしていただければと思います。

また、計算式内で「1-0.4」を乗じているのは、借主(国)の権利である借地権割合分(40%)を全体から差し引いているためで、その点についてもご説明させていただきます。

 

固定資産税評価額

軍用地は、米軍基地または自衛隊施設として国に貸している土地であるため、一般的な不動産に比べて固定資産税評価額が低いのが大きな特徴です。近年、軍用地投資が盛んになり相場が高騰してきたこともあり、徐々に評価額が上昇してきてはいますが、それでも同程度の不動産と比べれば平均して半分程度の評価額ですので、節税メリットは非常に大きいといえます。

なお、返還予定施設に関しては、返還前と返還後とで評価額の算出方法が変わってくる場合もあるので、気になる方はその点も踏まえて不動産会社に確認してみるとよいでしょう。

 

借地権割合

固定資産税の安さとあわせて、軍用地が借地であるという点も相続税評価額を引き下げる大きなポイントになっております。というのも、借地にはそもそも土地所有者側の権利である「底地権」と、借地権者側の権利である「借地権」とが存在するのですが、評価額の算出は借地権割合分を差し引いた形で行われるからです。

軍用地のように使用期限に定めのない借地権の場合、相続税法第23条に定められているとおり「100分の40(40%)」がその適用割合となるため、前述のように相続税評価額が「固定資産評価額×倍率×(1-0.4)」という計算式で求められるわけです。

なお、返還時期が確定している場合は借地権割合も変化してくるため、返還予定施設を購入される際は必要に応じて法令検索サイトなどで適用割合をご確認ください。

 

マンション節税との比較

ひと昔前の相続税対策といえば「マンション節税」が中心で、とりわけタワーマンションの高層階を購入する「タワマン節税」は資産家の間で大きなブームとなりました。

しかしながら、注目が高まり社会現象化していくなかで税負担の公平性が問われ、それがきっかけとなって2017年に税制改正。以降の新築タワーマンションにかかる固定資産税の課税率は、階数ごとに細かく補正されることになりました。

固定資産税評価額が変更されたわけではありませんので、現時点での相続税への影響範囲は限定的ですが、将来的には評価額自体が見直される可能性もあり、節税という観点でのメリットは以前ほどなくなりつつあるというのが現状かと思います。

対して「軍用地節税」ですが、こちらは近年になって知名度も全国区となり、急激に需要が伸びたことで取引価格が高騰。もともと固定資産税評価額が低く設定されていることに加え、借地権付きということもあり、売買価格と相続税評価額の差が非常に大きいことから、新たな相続税対策として注目されはじめるようになりました。

また、マンション節税と違い、修繕コストや管理費が一切かからないのも軍用地の特筆すべき点といえます。国が借地しているため、管理する手間や負担はもちろん、空室や家賃滞納リスクも一切ないため、ストレスとはほとんど無縁。換金性もきわめて高く、返還されない限りは毎年決まった収入が得られるわけですから、長期的なリスクという面においても非常に優れているといえます。

 

軍用地節税における傾向

ここからは、節税目的で(当社で)軍用地を購入された方の傾向についてお話ししたいと思います。まず年齢層ですが、一番多いのが50~60代のお客様で、先々の相続を見越して早期に対策をはじめておこうという方が大半です。

購入される軍用地は、だいたい700~1,000万円程度のものが多く、数千万から億単位の価格の物件を購入されるお客様も少なくありません。いわゆる資産家の方だけでなく、アッパーミドルクラスの方々の購入が増えてきたのも近年の傾向といえます。

また、節税目的の方に人気のある施設ですが、こちらは通常の投資目的のお客様とあまり変わらず、嘉手納飛行場・航空自衛隊那覇基地・陸上自衛隊那覇駐屯地・那覇空港用地などが中心。返還リスクがきわめて低いと考えられる施設に人気が集中しております。

近年では、相続対策用に所有していたマンションやアパートを手放してまで、軍用地投資に切り替える方も増えてきており、軍用地による節税対策もいよいよ全国的に注目されるようになってきたのだなと実感しております。

 

おわりに

今回は、軍用地の固定資産税評価額や借地権割合(地上権割合)など、軍用地の節税効果の詳細についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

当社のお客様の中にも、従来のタワマン節税から軍用地節税へと切り替えた方も多数いらっしゃいますので、早めに相続対策をしておきたいという方は、ぜひお気軽にお問合わせいただければと思います。もちろん、軍用地初心者の方も大歓迎です!

さて、ちょうど一年前にスタートしました当ブログは、今回の第24話をもちましてシーズン1の終了とさせていただきます。毎回つたない私の文章を楽しみにしてくださっていた皆さまに、この場を借りて御礼申し上げます。本当にありがとうございました。

また少し時期を空けましてシーズン2をお届けしたいと考えておりますので、それまでどうかお待ちいただければ幸いです。なお、再開時にはメールマガジンでお知らせいたしますので、まだ登録されていないという方は、無料ですのでぜひこちらからご登録くださいませ。

それでは、今後ともご愛顧賜りますようよろしくお願い申し上げます。

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